サイボウズ Office 見学ツアー

50〜70代、パソコンスキルが無くても
同じアウトプットを出せるサイボウズ Office活用術
一般社団法人日本福祉支援協会

2019年6月21日(金)仙台初、そして第7回目となる「サイボウズ Office 見学ツアー」が開催された。会場は宮城県仙台市にある一般社団法人日本福祉支援協会が運営する「すまいるハウス旭ヶ丘」。今回の参加者は製品をご利用中の方から導入を検討されている方まで合わせて9名。一般社団法人日本福祉支援協会からは代表理事の神田大助様、管理本部の木皿瑞希様、顧問の古瀬様、総務経理の阿部邦子様の4名に参加いただき、サイボウズ Officeの具体的な活用方法を語っていただいた。

見学ツアーとは?

「サイボウズ Office」を導入している企業を訪問して、グループウェアの活用について学ぶツアーです。
「使っている企業の話を聞いてみたい」という「サイボウズ Office」の導入を検討中の方や、「もっと活用したい」という導入済みの方におすすめです。

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精神障害者向けグループホームを運営

――一般社団法人日本福祉支援協会のこと――

はじめに、一般社団法人日本福祉支援協会の事業内容を管理本部の木皿様にお話いただいた。

一般社団法人日本福祉支援協会 管理本部 木皿様

一般社団法人日本福祉支援協会のこと

一般社団法人 日本福祉支援協会は、宮城県仙台市で障害福祉事業を営んでいる。従業員は約60名(2019年3月)で、グループホーム13箇所、自立訓練施設2箇所を運営している。同施設の目的は精神障害者が安心して生活できる住居と自立に向けての訓練を提供することだ。

すまいるハウス旭ヶ丘の外観

すまいるハウス旭ヶ丘

オフィス見学ツアーの会場「すまいるハウス旭ヶ丘」は精神障害のある方を対象にした宿泊型自立訓練施設だ。長期の入院明けで退院後の生活に不安を感じている方、生活能力に不安がある方、今後の生活場所に困っている方に、個人部屋・食事・生活訓練・イベントプログラムなどを提供している。共有の部屋は天井が高く北欧家具で整えられた気持ちのいい空間だ。

同施設の共有スペース。

施設見学

オフィス見学ツアーでは施設全体を見学した。利用する方が「ここに住みたい!」と思える場所を作ることを意識しているため同業他社に比べて高い水準の入居率を維持できているという。

利用者にはそれぞれ個室がある。大きな窓と清潔感のある空間だ。
事務所。サイボウズ Officeスケジュールの予定をホワイトボードに貼ってあり、パソコンを見なくても職員の予定が分かる。上司の気分をPOPで表示するなどコミュニケーションのための工夫も豊富。
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誰もが同じアウトプットを出せる凄い工夫

――サイボウズ Office 活用方法――

続いて、「サイボウズ Office」の活用方法を代表理事の神田様よりお話いただいた。

カスタムアプリでほとんどの業務を管理

一般社団法人日本福祉支援協会ではほとんどの業務をカスタムアプリで管理している。31個のカスタムアプリがあり、職員はカスタムアプリに記された手順通りに業務を進めると仕事が完了する。

31個のカスタムアプリ

「組織設定」と「フォルダへのアクセス権設定」が効率化の鍵

同協会がサイボウズ Officeで業務効率化できている大きなポイントの1つがサイボウズ Officeの「組織設定」と「フォルダへのアクセス権設定」だ。同協会では施設の一つ一つをサイボウズ Officeで組織として登録している。例えばグループホーム「すまいるハウス旭ヶ丘」は1つの組織だ。こうした組織が15個以上あり、サイボウズ Officeでは職員は必ずどこかの組織に所属している。同協会はこの「組織」に対して業務に必要なフォルダへのアクセス権を付与しており、職員は所属組織に許可されているフォルダの中身を利用して仕事を進める。「通知」の設定も同様に「組織」に対して設定されている。

このアクセス権や通知を「組織」に設定しておくことが業務効率化の鍵だ。こうしておけば異動の時に人の所属先を変えるだけで異動者は新しい組織のカスタムアプリを使えるようになるし、通知も新しい組織用のものを受け取れる。神田氏は「組織に対してアクセス権と通知を設定することが業務をとても楽にします」と教えてくれた。

  • 組織の設定
  • アクセス権の設定

なぜ、70代職員がサイボウズ Officeを使えるのか?

同協会の職員は50〜70代の職員が大半を占める。彼らはパソコンスキルが高いわけではない。そんな彼らがサイボウズ Officeを使えるのは神田氏がパソコンが苦手な人でも分かるように色々な工夫をしているからだ。

例えば31個もカスタムアプリがあると何がどこにあるのか迷うものだ。そこで業務スタート時に見る「毎日見てね」という名前のカスタムアプリのリンク集が作成された。

カスタムアプリのリンク集「毎日見てね」

カスタムアプリが業務に必要な順にまとめられている。職員はリンク集の上から順番に仕事を進めると1日の業務を滞りなく終えることができる。

職員は出社したらこのリンク集を開き上から順に作業を進める。運用ルールは「出社時と退社時には必ず見ること」。リンク集作成のコツは「毎日見てね」という具合に、タイトルに「何をすれば良いかすぐに分かる名前」をつけることだ。

ここからはカスタムアプリのリンク集「毎日見てね」の内容を紹介する。

「毎日見ないとダメ!」なカスタムアプリ

「毎日見ないとダメ!」の中で最も重要なのは「ケース記録(支援の記録)」アプリだ。このアプリのポイントは一つ一つのレコードに対して担当者が確認したことが分かるカウントボタンが付いていることだ。担当者は自分が見たレコードには「確認済み」であることを登録し、未確認のものは「ビューの切り替え機能」を用いて絞り込み表示させて後でまとめて読む。上司は部下が確認していないレコードを一覧でチェックできるので必要に応じて適切な指示ができる。

ケース記録アプリ(利用者の支援内容を記録するアプリ)

グループホームの職員は食事の準備も行うのでリンク集「毎回見てね」には厨房対応の際に確認すべきカスタムアプリが2つまとめられている。

厨房対応の際に確認すべきカスタムアプリ

1つ目は「食事提供」アプリだ。食事数・炊く米の量・味噌汁の具の内容など、炊事担当者がその日にどのような食事を用意すれば良いか分かる。同アプリは、食事数を割り出す担当者がデータを登録後、サービス管理責任者が承認したデータが表示される仕組みになっている。また、クロス集計機能を用いて廃棄数をグラフ化し、ロスを出さないよう調整している。

ある日の食事内容

厨房対応の2つ目は「外出・外泊予定」アプリだ。利用者が外出・外泊すると必要な食事数が減るので食事数を割り出す担当者は同アプリを確認する。

「外出・外泊予定」アプリ。利用者は届けを書面で提出。職員は同カスタムアプリに申請を入力し、サービス管理責任者が承認すると外出・外泊許可がおりる。食事担当者は外泊数などを考慮して必要な食事数を決定する。

続いては、利用者のデータを扱うアプリを紹介する。

利用者データを扱うカスタムアプリ

「入居者情報」は入居者のデータベースだ。入居者の連絡先や顔写真などの個人情報が登録されている。特徴的なのはビューを「写真ビュー」に切り替えると顔写真の一覧が表示されることだ。この機能は新人スタッフが入居者の顔と名前を覚えるのに役立っている。

「入居者情報」アプリ。

「個別支援計画」は国が定めた利用者の支援目標を立てるためのアプリ。支援目標は3ヶ月に1回更新する決まりなので、ステータス管理機能を利用して進行状況をアプリで確認できるようにしている。リマインダ機能も搭載されており、期限の1週間前になると通知も飛ぶ。

個別支援計画アプリの画面

続いては、パソコンスキルが一切無い方・新人さん・作業手順を全く覚えていない方でも「マウスクリック」だけで使いこなせて、何をすればよいか明確に分かる考え抜かれたカスタムアプリを紹介する。

マウスクリックだけで夜勤業務が完璧にできる凄い工夫

神田氏が「かなり工夫しました」と前置きして紹介したのが「夜勤日報アプリ」だ。Windowsを触ったことがない方やパソコンの電源の入れ方が分からない方でも使えるように工夫をこらしている。凄いのは、夜勤者はこのアプリとマウスクリックだけで仕事が完璧に遂行できる点だ。まず、夜勤者は自分の名前をプルダウンで選ぶ。すると「やることリストが21時台・22時台と時間帯別に並んだ一覧画面」が出現する。作業項目の横には実施状況をラジオボタンで選べるようになっており、作業が完了すると作業概要を「滞りなく完了」「完了」「実施しなかった」の3択から選んでポチッと登録する。作業内容の指示はとても細かく設定してあり「バッグを定位置に戻す」といったことまで指示されている。夜勤者は最後に「完了ボタン」を押すと上司に完了通知と実施内容が通知され、上司は確認したら「確認終了」ボタンを押す。上司の確認をもってある日の夜勤業務が完了する。

「夜勤日報アプリ」の画面

最後に経営陣が使うアプリと、外部とのやり取りに使うアプリを紹介する。

経営者が経営状況を把握するアプリ

「国保連請求・入金管理アプリ」は国民健康保険への請求金額や入金金額を管理するアプリ。役職者は集まって月に1回の経営会議を行っており、同アプリの集計機能や絞り込み機能を利用して経営状況を把握し対策を練っている。

「国保連請求・入金管理アプリ」

外部とのやり取りに関するアプリ

同施設で生活訓練を受けた利用者が他のグループホームに転居する際、「空室問合せ」は大変な作業のひとつだ。そこで県内のグループホームをリスト化して、各施設の特徴・問合せ状況・空室状況を集約しているのが「グループホーム問合せ状況アプリ」だ。神田氏は、いずれ同業者とも同様の情報を共有し、仙台市内の同業者全体の業務効率をあげたいと意欲を燃やす。

「看護記録アプリ」は社外のユーザーにアカウントを渡して、入力してもらっているアプリだ。入力するのは訪問看護を担当した看護師で、サイボウズ Officeの「カレンダービュー」に対して看護をした人の名前を入力してもらう。カレンダー上で人物名をクリックすると看護記録に飛ぶ。同協会の担当者はこの記録をもとに、訪問看護師が来所して診察すると加算される「医療連携加算」を国に請求している。

「看護記録アプリ」のカレンダービューと看護記録

神田氏のセッションではこれらのアプリが次々と紹介された。特に、年配・新人・パソコンが苦手など、あらゆる職員が業務を遂行できるように細部まで工夫されている点は、少子高齢化が進むなかでどの企業にも参考になる事例ではないだろうか。

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質問タイム カスタムアプリの最も優れた点は簡単さ

――質疑応答コーナー――

質疑応答では色々なテーマに対し答えを持つ参加者が自社の活用例を発表した。

パソコンが苦手な人がサイボウズ Officeに馴染むための工夫は?

「スマートフォンでサイボウズ Officeを利用してもらうのが効果的でした」と話したのは一般社団法人日本福祉支援協会だ。パソコンは苦手でもスマートフォンは使えるという年配の方は多く、キーボード操作はできなくてもスマホのフリック入力はできる人もいる。そこでパソコン画面をわざわざスマートフォンで開いて利用してもらったところ、スマートフォンを経てパソコンでサイボウズ Officeを使えるようになった人も現れたという。

面白いカスタムアプリはありますか?

ユニークなカスタムアプリの事例を披露したのはシャローム株式会社の山田知宏氏だ。同社では500名以上がサイボウズ Officeを利用しており、カスタムアプリの数も100を超える。そんな同社ならではの面白カスタムアプリは「シャロカリ」だ。オークションアプリの「メルカリ」と社名である「シャローム」を組み合わせて命名されたアプリで、社員同士が不要なものを登録し、必要な人に譲ることができる。このアプリのおかげで職員同士のコミュニケーションが促進されているという。

従業員満足度を上げる取り組みがあれば教えてください

一般社団法人日本福祉支援協会では業務効率を上げることができそうなグッズを上限5,000円まで購入して良い「ハピワク企画」を実施しており、サイボウズ Officeのワークフロー機能を利用してほしいモノを申請してもらっている。

勤怠や給与計算にサイボウズ Officeは向いていますか?

庄文堂ではサイボウズ Officeのアカウントを給与計算の依頼先に付与し、サイボウズ Officeの中から給与計算関連の数字を拾ってもらっている。秋田グルーラム株式会社は給与専用の専用ソフトを利用している。一般社団法人日本福祉支援協会はTKCのソフトを利用している。

こうした参加者の給与計算事情を聞いた一般社団法人日本福祉支援協会の神田氏から名言が登場した。神田氏いわく「私は最初、カスタムアプリがあれば何でもできるかも!とすごく期待しました。しかしやっていくうちにカスタムアプリは簡単であるがゆえに専門的な仕事にまで求めるアプリではないと思い始めました。カスタムアプリはウェブから使えるExcelで機能がすごく単純です。できることは限られるけれども、簡単であるがゆえに誰でも使いやすいアプリを作れる点が良い。カスタムアプリは自分たちで作るものなので、設定がうまく行かないこともありますし、関係ないところに通知が行くなど色々なことが起こります。だからサイボウズ Officeではそれでもよければと思える業務に対してカスタムアプリを作ると良いと思います。うちで特徴的なのは、Excel・Wordが全くできないのにカスタムアプリは使えるという人がいることです。私自身も本当にExcelを使わなくなりました。一方で精度や信頼性が必要な業務は専門のアプリに任せるのが得策です。」

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今日の見学ツアーはいかがでしたか?

――参加者からの感想――

今回の見学ツアーでは、カスタムアプリの使い方・運用方法に影響を受け、「カスタムアプリを使いたくなった!」という声が多数あった。

「当社はkintoneを利用していますが、運用の仕方として改善できる点があり、今後の課題としてためになりました。」

「カスタムアプリは、さまざまな業種に対応できると思い、利用してみたいとおもいました。」

「カスタムアプリの運営が把握でき方向性が見えた。カスタムアプリの作成のヒントを得られた。」

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