今回紹介する山崎文栄堂は、従業員数31名(2010年6月)という規模で「アスクル」の販売代理店1,500社中、売上高7位の実績を上げ、経済産業省主催IT経営百選で最優秀賞を連続受賞している企業である。}

すでに、Officeやデヂエの導入事例にも登場いただいている同社であるが、今回は代表取締役社長である山崎登氏にもご登場いただき、入社直後に直面した倒産の危機からの復活と、中小企業が効率的にITを活用するための秘訣を伺った。

代表取締役社長 山崎氏

山崎氏が山崎文栄堂に入社したのは1993年。
社名からもわかるとおり、山崎氏の祖父が創業者であり3代目社長ということになる。
しかし山崎氏が入社してからの道は決して順風満帆ではなく、1995年には倒産の危機に陥っていたという。

山崎文栄堂の始まりは町の文房具店。
渋谷の一角に店を構え、山崎氏の父と兄弟3人で文房具の販売を行っていた。

しかし、文房具は文房具店で買うのが当たり前だった時代は終わり、量販店やコンビニエンスストアなど至る所で文房具が売られるようになった。
全盛期には30,000店以上あった町の文房具店は6,000店まで減り、残った店の多くも赤字すれすれの経営を迫られていた。

山崎文栄堂も例に漏れず赤字の年が続き、倒産の危機を迎える。山崎氏が入社したのは、ちょうどこの頃だった。

渋谷の六本木通りでひときわ目立つ
山崎文栄堂のオフィス

倒産の危機を迎えた山崎文栄堂は、いくつもの銀行を回り、そのうち一行から何とか300万円の融資を受けた。しかしそのまま町の文房具店を続けていたのでは終わりは見えていた。

どこでも文房具が売られるようになって、どこにもないもので勝負をかけようにも地域の商圏だけでは、お客様の数が足りない。そこで経営改革の第一歩として山崎文栄堂が目を付けたのが通信販売形式の「アスクル」だった。

Face to Faceの文房具販売が当たり前だった当時、通販形式の「アスクル」は異質だった。しかし翌日届くというわかりやすいバリューは、必ずお客様に受け入れられると山崎氏は確信し、得意先を増やすため、「アスクル」の販売代理店となったのである。